振袖 体型に合う着付けのコツ

昔から着物の似合う体型は、「なで肩」「柳腰」「凹凸のない茶筒型」と言われてきました。

でも、現代の女性は体型が欧米化してさまざまに変化しています。

ただ着物の体型に補正するのではなく、色柄の選び方や着付けの技術などを工夫して着物を積極的に着こなしましょう。

 

 

1.いかり肩の人

えり合わせは、首から離して寝かせるように少し深めに合わせます。そうすると首の付け根の角度をやわらげることができます。

帯や帯締め、おはしょりなどをできるだけ弓なりに形作り、いかり肩のラインをやわらげる工夫をします。また長い髪型も効果があります。

すそ線は、すそつぼまりを強くすると全身が逆三角形になり、いかり肩が強調されてしまいます。あまり細く着付けないようにします。

 

同じいかり肩でも、首の長い人と短い人とでは、工夫の仕方が少し違います。

えり合わせは、首にそわせすぎるといかり肩が強調されてしまいます。

また角ばった首の付け根をパッドで補正する方法もありますが、これは首の長い人には効果的ですが、短い人には逆効果になります。

長じゅばんのえり芯もやわらかすぎると折れてしわが出ますので、少しかためのものを入れ、えり合わせは寝かせるようにします。帯の羽根は肩からのぞかせます。

2.なで肩で背が高くヒップの豊かな人人

えもんはまろやかなV字形に抜き、抜きすぎないようにします。帯にボリュームを持たせ、背中にふくよかさを強調します。

えりは首にそわせ、少し立てるように合わせます。半えりは出し過ぎないようにしましょう。身幅の余分は、身八つ口で重ねて(前が上)処理します。

帯締めは、ポイントをつけるように飾り結びにします。帯揚げは入組に形づけ、視線が上にいくようにすると効果的です。

すそは上前をたっぷり合わせ、すそつぼまりに決めます。おはしょりは少し長めにすると、腰の豊かさがカバーできます。

 

着物は着付けるときに腰に合わせてすそ合わせをするため、仕立てのときも身幅の寸法はヒップの大小で決めています。したがって下半身に比べて上半身のきゃしゃな方は、胸もとにしわが出やすくなります。この点が洋服と違う直線裁ちの和服の特徴です。この体型の方は、胸元のしわをなくし、できるだけ胸元を豊に見せる工夫をします。帯結びは大きめにし、立体感のある形でヒップラインをカバーします。

3.小柄で鳩胸、おしりが出ている人人

えもんは、小さめのにぎりこぶしが1つ入るくらいのV字形に抜きます。抜きすぎると、この体型の持つ愛らしさが失われます。

えりもとは、広えりの先の幅を広めにして、比較的えり合わせをきっちり合わせます。胸元にけじめをつけた印象に仕上げます。

帯揚げは本結びにして、胸元に余分なボリュームを出さないようにこじんまりと処理します。入組は避け、帯幅は普通にします。

すそは、ヒップ回りに指1本分のゆるみをもたせて、すそつぼまりに合わせます。すそ線や少し長めにすると縦線が強調されてほっそり見えます。

 

鳩胸でお尻が出ているタイプの人は、着物が大変着せやすく、見映えもいいです。ただその体型を生かして、より素敵に見せるには工夫が必要です。鳩胸には、胸に肉がまったくなくて骨格だけが鳩胸の人と、胸元に肉づきの豊かな人の2タイプがあります。胸元の豊かな人は、モダンさを出すより、清潔で若々しく、ややクラシックにまとめるといいでしょう。

4.首が長く平らな体型の人

えもんは、少し抜きぎみにすると、文庫結びによくマッチします。髪型は首筋にやわらかさを与えるよう、後ろの方地位にも心配りが必要です。

えりもとは、えりを立てるように首にそわせて合わせます。半えりは、首の長崎バランスがとれるように細目に出します。

帯揚げは結ばずに、打ち合わせのように帯に中へ入れ、ふっくら形づけます。おはしょりは5㎝幅くらいに整えます。

すそ線は、すぼめすぎると平面的になりますので、丸みを持たせてややゆったり合わせます。つま先もつり上げすぎないように注意します。

女性の体型は、厚みのあるタイプと平らなタイプに分けられます。首が長くて平らな体型の方は、着物が似合うタイプといえますが、反面、平面的になりがちなので、まろやかな感じを与える着付けを心掛けます。顔だちにもよりなすが、あくまでもミスの場合は初々しさを出して、えり合わせやえもんの抜きぐあいを決めます。帯結びは、体型に立体感をそえるために、モダンな文庫結びなどがよいでしょう。

5.小柄できゃしゃな人

えもんは、ゆったりとしたV字型にします。えもんを抜きすぎると、きゃしゃな首筋をよりいっそう強調しますので、気をつけましょう。

えり合わせは、のどのくぼみをかくし、初々しさを出します。半えりの出し具合は、細身の体型に合わせて広すぎないように注意します。

帯締めは、帯幅の中央に締めます。帯揚げは本結びにして、こじんまりとまとめ、おはしょりも出しすぎないようにします。

すそは少し広めに合わせて身幅をゆったり見せます。あまりすそつぼまりに着付けると、いっそう細身を強調することになります。

 

小柄で細身でなで肩の人は、着物の雰囲気を出しやすい体型です。けれどあまりにきゃしゃすぎると、着物にしわが出たり、身幅が重なりすぎたりして着付けも難しくなります。えり合わせはきっちり合わせ、えもんはやわらかなV字形にまとめます。また、この体型の型は、着物を選ぶときに淡くやわらかい色調にして、全身をふんわりとかさ高に見せるとよいです。帯結びはこじんまり形づけると調和がとれます。

6.顔が小さく胸も腰も豊かな人

えもんはV字形にして、胸とのバランスを考えながら抜きます。ただ、髪型がショートの場合には、抜きすぎないように注意します。

えり合わせは、少しゆったりと、広えりの先は広めにしてばち形を強調します。胸の大きさにつり合いがとれて全体の調和が生まれます。

帯揚げは3つ折りにし、広めの入組で平らに形づけます。厚みを出すと逆効果です。帯結びは斜線構成の、大きく豪華な檜扇などに。

すそは細めのすそつぼまりに合わせますが、前幅をたっぷり合わせてつま下からヒップの線がはみ出さないようにします。

 

顔が小さく背が高くて胸も腰も豊かな体型の人は、えもんの抜きかげんと胸に流れる線が大切です。えもんをつめすぎると、胸の大きさが目立ちます。帯幅は広めにして、帯揚げ幅もたっぷり入組に形づけるとカバーされます。この体型の人は、腰骨が高い位置にあり、足も長い場合が多いので、帯を巻くときには腰骨にかかるようにするとヒップが小さく見えて上下のバランスがとれます。すそはできるだけ、すそつぼまりに合わせます。

 

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